二つの理想郷

二つの正反対の理想郷に行き、今東京に落ち着きました。同じ日本の中でもあれだけ異なる環境があるとは…ひたすら驚く。

一箇所目は、沖縄。南国の島国で、どこもかしこも塩害がやむをえないため、少しだけさびれた印象を免れないが、ものすごく暑い中、人々は独特の食べ物を食べ、子供は海で遊び、ゆらーりとのんびりした時間が流れる島。南の那覇ではなく、中部にいたのだが、とりあえず、道を挟んで片方は米軍基地がずーっと続いており、中と外ではまったく異なる。中は木がたくさんあり、広々としている。外は小さな建物がところ狭しと並び、ごちゃごちゃした印象。…というか、どっちが「中」で、どっちが「外」なのか、よくわからなくなってくる。米軍病院では、私が考えたこともなかったキャリアを考えている方々にお会いした。自分がいかに、簡単なことを小難しく考えていたかを悟った。

二箇所目は、岩手県の雫石。宮澤賢治は、彼の故郷である岩手県を理想郷に見立て、そこにとんでもなくハイカラな名前をつけた…「イーハトーブ」。とにかく、緑が豊かである。森、森、森。田んぼで揺れる緑の稲。湖。小岩井牧場。そしてまた、森、森、森。都会育ちの私はただただ圧倒される。「田舎にはレジャーが少ない」なんて思っていたけれど、それは間違いだと思った。周り全てが遊びの宝庫。子供のころの遊び方を聞いても、カブトムシをとりに山に行くだとか、釣りに行くだとか、ちょっとした丘でスキーやソリで遊ぶだとか、どれも楽しそう。名物食材は「ホヤ」らしいが、そんなの食べたこともない…というか、ホヤを食べることすら知らなかった。東北らしく、「さんさ祭り」というお祭り。銀行員も、医者も、駅員さんも、大学生も、みんな楽しげに踊る。都会であくせくする人たちよりもよっぽど豊かな生活をしていると思った。盛岡で、研修ができそうな病院に見学に行ったが、あそこで研修するのも十分アリだと思った。

沖縄と雫石の気温が違いすぎて、風邪を引いた。岩手は長袖でないと寒くてびっくり。タンクトップを着ていたら心配されてしまった。

さて、明日からは大都会・東京という、また新たな文化を堪能することになると思うが、今までみたいにクヨクヨと考えず、気軽に楽しみたいと思うようになった 笑