書評:グラミン銀行を知っていますか

グラミン銀行を知っていますか―貧困女性の開発と自立支援

グラミン銀行を知っていますか―貧困女性の開発と自立支援

妹から何気なくもらった本ですが、興味深く読ませてもらいました!
グラミン銀行っていうのは、皆様ご存知、ノーベル平和賞を受賞した銀行で、バングラデシュで貧しい人たち(特に女性)に、小額の無担保融資を行う銀行です。
貧しい人でも信用(credit)して、お金を貸す、マイクロクレジットという手法を世界に先駆けて実践した団体です。
この本を読んで驚いたのは、グラミン銀行が、単なる金貸し機関ではなく、貴重な教育現場となっていることです。融資を受けた人は、毎週ミーティングに参加しなくてはならず、ここでは様々なことが学べるのです。
バングラデシュは伝統的な男性中心社会であるため、この融資を受ける前までは、女性たちは何の権限もなく、中には紙幣を実際に見たことがない人もいたらしいです。夫や家族と一緒でないと外に出ることもままならず、女性の買い物さえ夫に頼むという、完全な従属関係。離婚したら全てを失うわけで、女性は今までとても不安定な暮らしをしていたのです。
それが、グラミン銀行でお金を借り、手芸品の材料を買って、作って売ったり、またミーティングに、一人で参加したりする。ミーティングに参加することで、家族以外の交友関係も増える。それに、ミーティングに参加して発言する、ということがそもそも超新鮮なわけで、私にとったら当たり前のことが、彼女たちにとっては全てチャレンジなんです!ミーティングは学校みたいな感覚なんだろうなぁ・・・女性の自立支援ということで、大きな大きな成果を上げていることは間違いないですね。

それから、この本は、作者の方が、独自に様々な取材をして得たデータをもとに考察をしているので、「研究手法を垣間見る」という点でも勉強になるね。

グラミン銀行が批判されている点としては、貧民向けを謳っているのにもかかわらずたしか金利がそこまで低くないことだったかなぁ。まぁでも、いくら信用したって回収できない場合もあるんだから、Win-Winの関係を築くにはしょうがないかなぁとは思いますが。これまで彼らが借りていた高利貸しよりよっぽど低いんだし。

これに関連して、日本人学生向けにこんなステキなプログラムもあります。
http://www.gcm-p.com/
Grammen Change Makers Program(GCMP)。
早稲田の学生さんたちが企画してるみたいですが、日本人学生向けインターン。15人を3人ずつのグループにして、タスクに取り組んでもらうんだとか。今年の夏、春、冬と三回やるみたいだけど、19日間のわりに参加費用が50000ととても安くていいですねぇ。applicationは確か今日までだったかもしれん・・・

それから、こういうのに参加しなくても、個人でもGrameen Bankでインターンできます。(GCMPの企画者たちももともとはこのシステムを利用してインターンしてたみたいね。)
Grameen Bankのホームページに情報があるけど、こっちも安いよ。たしか1ヶ月以内なら$30・・・バングラならそんなに生活費も高くないだろうから、(1日30ドルもあれば十分なんじゃないだろうか)、そんなに負担もなくインターンできるね。

いつか行ってみたいなぁ。貧困状況が改善されて、どの程度医療費が増えたかとか、どの程度健康状態が改善したかとか、そういう簡単なことでもいいから調査してみたいです。リアルに。

                                                              • -

テストはまぁまぁでした。
病理やってない・・・やらないと><
勉強きらいなのにぃ

                                                              • -