否応なく…
「1リットルの涙」の亜也さんのお母さんが書かれた手記、「いのちのハードル」も読みました。号泣でした。
1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記 (幻冬舎文庫)
- 作者: 木藤亜也
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/02/01
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いのちのハードル―「1リットルの涙」母の手記 (幻冬舎文庫)
- 作者: 木藤潮香
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/02/01
- メディア: 文庫
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亜也さんの文章は、本当に知的。文学少女で、すごく頭も良かったんだな、と思う。成長し続ける知性とは裏腹に、悪化して行く筋肉の動き。それでも生きることをあきらめず、必死で書き続けた日記。切ない。
お母様もすごく強い。こんな言葉思いつかないよ…という力強い励ましを、日々、亜也さんにかけられる。亜也さんの戦いは、お母さんの戦いでもあったんだろうな。亜也さんの他に4人の子供を持ち、ご自分の仕事もされながら、一切の妥協をせずに亜也さんと共に闘いつづける姿には、感動というか、驚嘆させられた。
Yはこの本を読んで、医師になりたいと思ったのだと言う。彼の人柄を見ていると、とてもよく理解できる。
覚悟はしていたものの、医療の限界を見せつけられつつある。二人の同年代の仲良しの患者さんがいる。一人は治療で改善するが、一人は…。医師は隠語を使って話している。本人はまだ何も知らず、とても明るい。話していて、すごく楽しい人なのだ。はがゆい気分になる。医師はどうやって接したらいいのか。さっさと告知し、「やりたいことは早くやってください」と言うのがいいのか、あるいはよくならないとわかっていても、「研究をがんばってるところだからな」と言うのか、はたまた「絶対によくなるからね」と嘘をつくのか…。若年発症の癌や難病では、なおさらよくわからない。何が正しいのか?
「治せるから外科医になりたい」と言う人がいる。わかる気がする。でも私は、「現時点では難しい病気」を診る医者になる気がする。そしてその救いを、「研究」に求めるのだと思う。